ar抜き言葉

昨年の11月頃からネットやテレビで話題となった「ar抜き言葉」、
すでに御存知かもしれませんね。

一応、どんなものかご紹介しますと、
「見られる→見れる」「食べられる→食べれる」と言ってしまうのを、
今までは「ら抜き言葉」と呼んで注意していましたが、
その変化をローマ字で書いてみると
「mirareru→mireru」
「taberareru→tabereru」
となり、途中にある「ar」が抜けていると考えることができます。

一方、「行くことができる」という意味の言葉で
「行かれる」という言葉がありますが、
若い人たちの間では、「行かれる」よりも「行ける」の方が、
すでにメジャーかと思います。辞書にも載っていて、市民権を得ています。
こちらは「ら抜き言葉」と言われません。
しかし、よく見てみると、これも
「ikareru→ikeru」
と、「ar抜き言葉」になっています。

実は「行ける」という言葉への変化は、室町時代頃からの変化であり、
「食べれる」という言葉への変化は、大正、昭和頃からの変化であると、
そういうことだそうです。

要するに、室町から使われ始めた言葉の「行ける」は、
今、平成の時代に生きている人全員、産まれた段階ですでにあった言葉ですが、
「食べれる」という言葉は、割と最近できた言葉なので、
上の世代にとっては、まだ馴染みが薄かったり、違和感があったりします。
と、こういうお話でした。

いずれ「ら抜き言葉」については、
問題なく使用してオッケーになるのでしょう。
ただ、まだもうちょっと先でしょうね。
今年の受験では、まだ「ら抜き言葉」を使わない方が賢明です。
記述を書く時、せっかく内容が合っていても、
「ら抜き言葉」で減点されるのは、もったいないですよ!