年末のご挨拶

29日に4、5年生の(年内の)講習授業が終わり、
先ほど、6年生の補講も終わりました。

今日のような、6年生しかいない日には、塾に独特の雰囲気があります。
低学年の中にも黙々とストイックにやれるタイプはいますが、
それともまた違う、緊張感のようなものが漂っている気がします。
(一昨日までは、それほどでもなかったんですけどね(笑)。)

卒業生のお母様に
「お弁当を届けたときに教室をのぞいたら、
声もかけられないほど、みなさん真剣で、圧倒されました。」
と、言われたことがありますが、
5期生も、そういうところにたどり着こうとしているのかもしれません。

また、卒業生のお父様から、
「良い塾ですね。」
「授業を受けている子どもたちの表情でわかりますよ。」
こう言っていただいたことがあります。

これは嬉しかったですね。
まぁ、このとき私はお父さんとお話をしているわけですから、
授業をしていたのは別の先生なんですけれど(笑)。

ところで、直方体の体積を求める計算で、
『たて×よこ×高さ』の順番に式を書かないと減点するという指導が、
小学校でおこなわれていて、そういうことは問題であると今年話題になりました。

計算の順番なんてどうでもいいというか、
むしろ、順番が違っても同じ体積になることが
本来重要であるのはもちろんですが、
子どもの学力レベルがものすごい差である環境で、
どれでもいい、何でもいい、と教えるのは、
現場で教えている人間にとって、とてつもない恐怖であることは、
想像に難くありません。
そのうち、よこ×高さ×よこ、たて×よこ+高さ、たて×高さ×よこ×たて(?)、
なんてことを書く子も出てくるでしょう…。

興味の無い子にとっては、体積なんてどうでもいいので(苦笑)、
そこにある数字をなんとなくかけてみたり、たしてみたり、になるでしょうし、
あるいは、興味はないのだけれど、勉強しないといけないとわかっている子は、
たて×よこ×高さと覚えればいいの?テストに出るの?となります。
(外部から批判のあるのは仕方のないことですが、現場は現場で大変なんです。)

その、どうでもいい!興味ない!という状況や、
おぼえればいいの?それがテストに出るの?だけになってしまう状況では、
授業中の子どもの表情が良いものになるはずがありません。
今度のテストに出るとか、入試に出るとか、
そういったことをしばらく忘れてしまうくらいに、
のめり込んで聞いてしまう授業、考えてしまう授業、
そういう授業でこそ、いい表情になるのだと思います。

まだまだ、全学年全クラスの全ての授業が、
そこまで魅力的なものになっているわけではないかもしれません。
しかし、目指すところは、そういう授業なのだと思います。

今年もお世話になりました。ありがとうございました。
2017年も精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。