暗算

式を書かないどころか、筆算も書かずに、答えを求める人がいる。
サーパスでは、そんなことをすると、答えが合っていても丸をしないことさえある。
しかし、聞くところによれば、最近それを奨励するところ(塾?)があるという。
いや、奨励というより、式や筆算を書くと怒られるらしいから、大変である。

色んな塾があるんだなぁ…と他人事のように言うつもりはないけれど、
途中経過を何も書かずに答えだけ書いて、その答えが違っていた場合、
教えている立場でも採点する立場でも困ってしまう。

また、変な言い方だけれど、暗算って結構、脳の体力を使う気がする。
頭の中だけで計算を全てする(メモすら取らない)わけだから、
繰り上がりや繰り下がりも、その都度記憶しておかなければいけない。
脳を鍛える練習になるという考え方もあるのかもしれないから、全否定はしないけれど、
それは別のとき(お風呂でとか、友達と遊んでいるときだとか)に
やってくれたら十分なんじゃないかと思う。

一応断っておくけれど、12×12とか、6×3.14とか、
中学受験する子からしたら、まぁおぼえていて当たり前みたいな問題の暗算は、
他人からは暗算しているように見えても、実際は暗記しているだけだから、
今話題にしている例とは違っている。

そういう類(おぼえてしまっている)の問題ではないものを、
わざわざ暗算するメリットって、中学受験においては無いんじゃないか。
もっと重要なところに脳の体力を温存しておくべきなのでは?と思う。