ちょっとほっこり

国語の授業中におこなう漢字テスト。
入塾して二ヶ月の四年生たちも、
ようやく勉強の仕方が少しずつわかってきたようです。

しかし、たかが漢字とはいえ、個人差は大きいものです。
これまでの蓄積の差はもちろんのこと、
新しい漢字をどうやっておぼえるかの、勉強の仕方の差とでもいいましょうか。

すでにいい習慣がついた子は、
漢字の書き順、部首や漢字の持つ意味まで自然にチェックしています。
さらに、漢字だけをおぼえるのではなくて、
例文をも体に染み込ませているようにみえます。
理想的ですね。

ところで、かつては「読める」けれど、
「書けない」という人が多かったように思います。
しかし最近は、漢字を『記号』として暗記しようとしすぎているせいなのか、
「読めない」子、「読みに注意を払わない」子まで増えています。

テストで、『シュウイ(周囲)』を出題した時の話です。
ある生徒が書いた答えは『固囲』でした。
実は同じテスト範囲に『コユウ(固有)』という漢字があったのですが、
それと混ざってしまったのですね。

百歩譲れば漢字の形は似ています。
うっかりミスとも言えますが、シュウという読みから『固』が浮かぶのは、
どうにかしたいです。
漢字のイメージを持てるようにしてあげたいし、
シュウという読みだけで、何種類かの漢字を連想できるようにもしてあげたいなと。

この話のオチになりますが、
「その漢字違うよ」とその生徒に教えてあげた後、自分で読みを調べさせたら、
自分の間違いに気づいて一言。
「コイって何だろ?」

純粋な四年生からそんな一言が出たので、
一人でクスクス笑ってしまいました。