夏の高校野球が終わったとき

高校野球そのものはスナフキン先生の方がはるかに詳しいのでお任せするが、

負けた学校の野球部員が泣きながら甲子園の砂を集めるいつもの光景を

久しぶりに目にした。

入試が近づくと、6年生にこの話をすることがある。

泣きながら砂を集めている高校球児はどんな気持ちか考えてみようと。

その裏には両親や監督、友人あるいは自分の為に、勝利や優勝という目標があって、

その為にたくさんの努力をして、そしてその努力は自分だけでなく、

仲間がいて、協力してくれる人がいて、そんな中で必死に試合で戦い、

でも勝つことが出来なくて、悔しいとか申し訳ないとか、

すごく純粋な気持ちのあらわれた光景なのではないかと。

そして、これは中学入試も同じで、本当に合格したいと努力して、

なのに合格出来なかったとき、同じ気持ちになるのだと。

努力や思いなく、涙は出ないのではないかと思う。

合格にせよ不合格にせよ、泣けるくらいの努力をしてほしいし、

絶対合格するぞっ!という気持ちになってほしい。

決して勉強しない6年生などはいないが、そのレベルまでやれているか、

自分に問いただしてほしい。

中学受験は、自分の力で成果を得るはじめてのイベントになるケースが多い。

自分にかかる責任から逃げることなく、真摯に向き合うことから始まる。

夏も終わり、難しい時期を迎える。

この時期に気を緩ませることなく、成長してほしい。