頑張った先にあるもの

『私は、学校で一人でいると

まわりの子たちが何人かのグループをつくって楽しそうに話していたり、

あるいは、本当はきらいだけど前からの付きあいだからといって

さまざまな感情でいるのを知っている。

でも、私はそんなのを知っておきながらも、なんかこわそうな子に、

一人でいるとかげで悪口を言われたりいじめられたらいやだなと思うと、

大きらいの子でも一人でいるよりはいいやという思いで、

その時のノリで仲良くする。』

六年生女子の作文より抜粋。

今の小学生の抱える悩みが強烈に伝わってくる。

何か切迫したものが眼前に突き付けられて身動きが取れないような気持ちになる。

人が複数集まれば、どこにでもある話なのかもしれない。

思春期を迎え、多感な時期であるからこその難しさかもしれない。

世のお母様方だって、学生時代に同様の経験をしてきたかもしれないし、

ひょっとしたら今でもどこかで同じ悩みを体感しているのかもしれない。

この難しい悩みを世の中からなくすことは僕にはできないが、

でもだからこそ逆に、本当の友人と出会って欲しいと思う。

例えばこの中学受験という場面で、

お互い頑張ろう!という言葉はなかったとしても、互いを認め合い、

どこか気持ちの上での繋がりみたいなものを感じながら切磋琢磨できたとしたら、

そういう関係になれるのではないかと思う。

頑張っている時や頑張ろうとしている時には、

自分をプラスの方向に導いてくれる人と出会い、

気持ちが弱って心がまがってしまいそうな時には、

逆の人と出会うようなことって、不思議とあるように思う。

だからきっと、頑張った先で出会えた新たな友人たちの中からも、

やはりそういう関係を築ける人に出会う可能性は高いように思う。

今の人間関係に悩み絶望することなく、そしてそれを否定することもなく、

前向きにやれたらきっといいことがあると、僕はそう伝えたい。