うごめく感情

今朝は「非常に重要な回」でした。

クドカンこと宮藤官九郎さん作のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の話です。

宮藤官九郎さんは『あまちゃん』を

「震災を描くドラマではありません」と早い段階で断っていましたが、

それでも震災の日のことを題材にするとなると、

実際のところあの日をどう描くのか、

そして視聴者から愛されている北三陸のメンバーの安否はどうなるのか。

そういったことを気にしないではいられませんでした。

今朝の放送では、地震と津波の様子をあらわすのにはジオラマを使い、

実際の映像を使用することはありませんでした。

あの時の映像を流せば一番簡単に、そして最もリアルに

あの日のことを伝えられますが、

あの日のことを必要以上に思い出させてしまう怖さもあります。

そんなことをしなくても、このジオラマと、北三陸鉄道に乗っていた

大吉さんとユイちゃんの表情だけで十分でした。

最大限に配慮された描き方だったように思います。

それでももちろんこの題材を扱えば批判も受けるでしょう。

早く忘れたいと思っている人もいるでしょうから軽はずみなことは言えません。

しかし今朝『あまちゃん』を見た人の心の中では、

グルグルと多くの感情が動いていることと思います。

震災のことを思い出させ、風化させないことにも

大きな意味があったように思います。