成功と失敗

2月1日まで、もう1週間となりました。

あと100日だと思っていたのが嘘のようです。

連日、遅くまで質問のやりとりをしている光景を見て、

4・5年生も色々と感じてくれているようです。

そんな中行われた4年生の理科。

約束していた水溶液の実験を行いました。

水溶液は、冬期講習の修了テストの範囲でしたね。

内容は、6年生で教えるものと遜色無いだけに、苦労していたようです。

それでも、全員がんばって「結果」を出してくれました。

実験自体は、とても簡単なものです。

8本の試験管の水溶液の中身をあてるというもの。

におい、指示薬、加熱後の様子を観察し、

持っている知識をもとに、みんなで実験しました。

アンモニアの鼻を刺すようなにおい。

さとうが黒く焦げる様子。

指示薬の鮮やかな変化。

「机上の知識」を「生きた知識」へと昇華してくれたでしょうか?

アルコール水はこんなに早く蒸発するのか!

食塩水は中性のはずなのに、なんでこんな色に?

実際やってみると、思わぬ発見や予想外のことが起きます。

そんなとき、「え!?実験失敗?」と言う声も上がりました。

確かに、食塩水が想定外の反応をしたという事実だけをとれば

失敗かもしれません。

ですが、これで終わらないのが理科という科目です。

「なんでこうなったんだろう?」

そうそう、この声こそが理科の産声です。

理科の理は理由の理。

最初の授業で、そう教えています。

予想を立てて、実験をして、結果を検証する。

やっている作業自体は違えども、このプロセスはあらゆる研究に通じています。

理科の研究だけでなく、森羅万象あらゆることが、そうかもしれません。

予想と結果が違ったとしても、それは

「この方法ではうまくいかなかった。」という事実を知ることが出来たと言えます。

これは失敗でしょうか?

実は、かの有名なエジソンも同じようなことを言っています。

「電球を作るのに、10000回も失敗したそうですね。」

『いや、失敗ではない。うまくいかない方法を10000通り発見したのさ。』

うまくいかなかったとき。わからなくなったとき。壁にぶつかったとき。

そこが「失敗」なのではなく、そこで終わることが「失敗」になるんだと思います。

4、5年生は今のうちに、壁を乗り越えるたくましさを身につけてほしいです。