呉下の阿蒙(あもう)に非(あら)ず

突然ですが、三国志という本を読んだことはありますか?
三国志とは、昔昔の中国で3つの大きな国 ( 魏・呉・蜀 ) が
分かれて争っていた時の話ですが、
その中の呉という国のエピソードを今日はお話しします。

呉の国に魯粛(ろしゅく)という文官 (一言でわかりやすく言えば頭のいい人) がいました。
その人が呂蒙(りょもう)という武官 (頭を使うよりも戦いで活躍する人) のもとへ行った時、
呂蒙が以前では考えられないくらい頭がよくなっていたんです。

それでとてもびっくりして、
「もう以前のように蒙ちゃんなんて軽々しく呼べないね」と言ったところ、
「人間はね、別れてから3日もたてば成長しているもんだよ。」と答えたそうです。

今風に言うならば、魯粛が「バカだと思ってたのにすごい!」と言うと、
呂蒙が「バカにするな!」と答えてる感じでしょうか。

僕がこの話を好きな理由は、
人間って意識によって変われるんだって思える話だからです。
1日1日を大切に、無理だなんて思わずに、未来に向かってがんばってください!

ちなみに『呉下の阿蒙に非ず』というと、もう以前の状態ではなくなったことを意味し、
『呉下の阿蒙』とだけ言うと、全然変わっていないことを表します。

さらにさらに、呂蒙の返事を中国風に言うと、
『士別れて三日、すなわちさらに刮目して相対す』と言います。
何かかっこいいでしょ?